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チャーリーとチョコレート工場/ティム・バートン監督

某番組で稲垣吾郎さんがドン引きされていたらしいのですが鑑賞後
納得デス。うん、イタリアンなソムリエは間違いなく引く内容でした。
ハリーポッターとかグーニーズなチビッコ冒険映画を期待したご家族は
見に行っちゃ駄目。内容は容赦なくブリティッシュジョークとティム節です。
子供向けのおとぎ話は、えてして惨酷で酷薄なものなのよね。

だけど、昔はチビッコで駄菓子屋さんで目を輝かした経験のある大人には
文句なくお奨めの映画でしたよ。何あの素敵なチョコレート工場!
ウィリー・ウォンカさんの挙動不審さ具合がたまりません。何あの駄目な人!
さすがさすが、不審人物やらせりゃハリウッド一です。ジョニー・デップ。
(次点はヴィゴ・モーテンセンさんです!と、個人的ランキング) 



始まってからはイキナリCGとわかるチョコレート作成作業が続いて
これはこれで楽しいけど…?と物足りない気持ちをさくっと上書きして
くれた、ウォンカ社のかわいいロゴ付チョコレート配送車。お菓子を
いっぱい詰めた沢山の車(無人)が、深夜、雪の降る街を静かに静かに
轍で線を引くように順ぐりに出発していく──という、ティム・バートンが
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!! な映像で
もう夢中な2時間でした。

主人公の少年チャーリーが住むオンボロ家の傾き具合といったら
容赦ないです。悲惨な貧乏である筈ながらも幸せな暖かい家庭や、どこか
秘密基地のようなチャーリーの部屋も大変心が惹かれます。対照的に、
内部は無機質で近代的な工場もクール。美術と映像は大変いい仕事です。
近所にあったらどっちも見に行ききます。

そして音楽も。にぎやかで楽しい。そして、酷い。子供が一人消える度に
歌われるウンパ・ルンパのミュージック&ダンスは全部面白過ぎです。
笑い事じゃないんだけどなー。ウォンカズ・ウェルカムソングは早速着メロ
ダウンロードしました。もう、あれミュージカルでいいとおもうよ。

私は原作を読んだ記憶がないのですが、途中挿入されるウォンカさんと
父親とのエピソードは全て映画オリジナルだそうです。(どうりで、終盤ここで
終ってれば綺麗なのに?と思った筈だー。)だけど、原作を膨らせまくった
ストーリーもさほど違和感なく溶け込んでてよかったですね。父親役があの
クリストファー・リーだし。そりゃ、ウォンカさんのトラウマだよ。怖いし。息子が
プチ家出した途端、帰ってくる場所はない!と家ごと消える徹底さがすげー。
でも、リー外見のおっさんならやるよ。絶対。その辺ウォンカさんの親だなあ
という、世界観に影響のないオリジナルストーリー。回想シーンであっちの
世界にいっちゃった顔になるデップも好きです。普通に黙ってれば美形なのに、
面白くて不気味で無邪気な紳士。なんじゃかわいいんじゃ、お前ー。

そんなワケで、ティム・バートンの世界観ときょどってるジョニデが大好きな
人には文句なくお奨めの映画でした。(それは私)
言葉遊びの要素が強いので、字幕よりは吹替えの方がよかったかも?言語が
理解できれば、もっと面白いんだろうな~

残念だったのは、パンフレットに寄稿したライターさんが映画を最後まで
見た人であれば絶対そんなことは言わないってことを解説に書いてること。
ウォンカさんが入れ歯のわけないじゃん・・・。いくら字幕ついてないからって
早送りで映画見て、適当に書いてペイもらうのは職業としていかがなものか。
その後の現役ショコラティエさんの文章の方がよっぽどいいよ!
パンフ自体は小さくてかわいい作りなだけに、あの1Pだけが汚点で残念。
by lose33 | 2005-10-02 23:49 | 映画を見たよ

つれづれと一方通行にて生活内容を発車オーライしております。(管理人いなほ もしくはLF 時に局長)

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